犯罪トピックス

金延べ棒3540万円買わせ詐取 山形県

カテゴリー:
特殊詐欺
都道府県:
山形県

 山形県警組織犯罪対策課などは4日、山形市の60歳代男性が、警察官などを装った特殊詐欺の被害に遭い、現金や金地金(きんじがね)(金の延べ棒)約3930万円分をだまし取られたと発表した。約3540万円分は金に換えた上でだまし取られた。県内では初めて確認された手口で、県警は今後、金の販売業者と連携し、手口の周知など啓発活動に取り組む。

 発表によると、11月4日、男性のスマートフォンに着信があり、山口県警の警察官「松本」を名乗る人物らから、男性名義の口座が犯罪に利用されていると告げられ、「口座のお金が犯罪に利用されていないか調べる」「こちらから捜査用の携帯電話を送る」などと言われた。

 同6日、男性は自宅郵便受けで無地の茶封筒を見つけた。中にはスマホが入っており、翌7日からはそのスマホのLINEでやり取りをした。

 松本のアカウントとビデオ通話をした際、相手が警察官のような服を着て、「逮捕状」と書かれた書類の画像が送られてきたことから、男性は本物の警察官だと信じた。相手の指示に従い、指定された宮城県内の貴金属店で、金地金2・4キロを約3540万円で購入。指示通り自宅の玄関内に置くと、いつの間にか持ち去られていた。

 その後も、松本からの指示で、指定された口座に390万円を送金。連絡が途絶えたため、山形署に相談した。  

 県内では、警察官などを装い、事件の解決名目で金銭を要求する詐欺の被害件数が、昨年の1件から今年は12件(1~10月)と増えている。県警は「警察官が金を購入させたり、現金を振り込ませたり、警察手帳や捜査書類の写真をSNSで送ったりすることはない」と注意を呼びかけている。

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