「全財産移して」１億円超詐取　長野の７０代被害　長野県

公開日: 2024.04.12

カテゴリー:

特殊詐欺

都道府県:

長野県

2024年4月12日付　読売新聞朝刊12版・長野

　長野県警長野中央署は１１日、長野市の７０歳代女性が検察官などをかたる男らに指示され、３月上旬から下旬にかけて計約１億２１０万円をだまし取られる詐欺被害に遭ったと発表した。

　発表によると、２月中旬に検察官や警察官を名乗る男らから「あなたの口座が犯罪に利用された可能性があるので捜査したい。全財産を一つの口座に移してほしい」などと女性宅に電話があった。女性は指示通りにインターネットバンキングを申し込み、開設した銀行口座に全預貯金を移し、男に暗証番号などを伝えた。

　３月上旬には「指定された口座に振り込んでほしい」と自宅に電話があり、女性は同下旬までに銀行の窓口で指定された個人名義の口座に７回にわたり計１１２０万円を振り込んだ。

　その後も金銭を要求されたため、女性は同署に相談。口座残高を確認すると、複数回にわたり計９０９０万円が他人の口座に移されていた。同署は「電話でお金の話があった場合には詐欺を疑い、一人で判断せず必ず家族や警察に相談してほしい」と呼びかけている。