特殊詐欺　１５００万円被害　栃木県

公開日: 2025.03.27

カテゴリー:

特殊詐欺

都道府県:

栃木県

2025年3月27日付　読売新聞朝刊13版・栃木１

　栃木県栃木市内の３０歳代の無職女性が今月、純金９８０グラム（約１５００万円相当）をだまし取られる特殊詐欺被害に遭った。警察官を名乗る男らが被害者に純金を購入させてだまし取るという珍しい手口で、県警の捜査幹部もその狙いについて首をかしげている。

　県警の発表によると、女性は今月４日、静岡県警の警察官を名乗る男らに電話で、「総額７００億円被害の詐欺事件で、あなたの通帳やキャッシュカードが見つかった。あなたに逮捕状が出ている」、「身の潔白を証明するために、純金の地金１５００万円相当を購入し、指定した場所に置くように」などと言われた。信じた女性は１７日夕、指定された栃木市内の公衆トイレに、インターネットで購入した純金９８０グラムを置いてだまし取られた。

　特殊詐欺では、だました相手から現金などを直接受け取ったり、指定口座に振り込ませたりするのが一般的だ。

　県警組織犯罪対策１課によると、今回の手口では純金を見つけた人に通報されるリスクなどがあるため、こうした手段をとった理由が判然としないという。

　同課の平山浩二次長は「不審な電話があった際はいったん立ち止まり、家族に相談したり、警察に通報したりしてほしい」と注意を呼びかけている。