犯罪トピックス

夜間に神社などで3件の火災が相次ぐ 京都府

カテゴリー:
放火・不審火
都道府県:
京都府

2023年6月20日 読売大阪 朝刊 13版

京都府福知山市内で15日以降、夜間に神社などで3件の火災が相次ぎ、福知山署は連続放火事件の可能性もあるとみて捜査を始めた。市消防本部は19日、市民に対し、不審火への警戒を強めるように求める緊急の注意喚起を行った。(川本修司)

 福知山署によると、15日夜、愛宕神社の本殿など2棟が全焼。17日未明には、南西に約1・7キロ離れた市街地の一宮(いっきゅう)神社で本殿を囲む板塀などが燃えた。18日未明には、グリーンホームセンター福知山店の軒下に積まれていた商品入り段ボール箱が焼けた。いずれもけが人はなかった。

 3件とも現場の周囲に火の気がなく、出火当時は無人だったことから、福知山署は、何者かが火を放った可能性があると見ている。

 近くの会社員男性(22)は17日未明、一宮神社から炎が上がっているのを近くの駐車場から目撃し、警察と消防に通報。一緒にいた高校生のおいと現場に向かい、境内にあった消火器で消し止めた。男性は「無我夢中だった。早く消さないと大変なことになるという思いで頭がいっぱいだった」と振り返る。

 近くでは、ガソリンのような燃料を入れる缶が燃えていたという。周辺の落ち葉も焼けたが、本殿は類焼を免れた。

 連続する不審火に、住民は不安を募らせている。愛宕神社近くに住んでいるパート女性(61)は「遠くからでも真っ赤な炎がはっきり見えるほどの勢いだった。次はどこで起きるかと思うと怖い」と顔を曇らせる。

 市消防本部は19日、外灯などで建物の周りを明るくし、草刈り後の枯れ草を周囲に放置しないことなどの対策を市民に促し、「不審火による火災の多くは、人目につきにくい場所で発生している」と注意喚起した。

 5月24日にも市内で空き家の玄関が燃える火災が起きており、市消防本部は今月18日夜から寺社など夜間に無人になる施設を重点的に巡回するなどして警戒を強めている。

鉄博の寝台列車白い線状の傷 京都鉄道博物館(下京区)に展示されている寝台列車「トワイライトエクスプレス」の車両に、白い線状の傷が付けられていたことが分かった。博物館は、悪質ないたずらとみている。

 博物館によると、18日午後3時頃、来館者から「車両に傷がついている」と連絡があった。職員が確認したところ、トワイライトエクスプレスの電気機関車「EF81形103号機」と食堂車「スシ24形1号車」の2両に、平仮名や人名のような文字が計約5メートルにわたり、塗装を削るようにして記されていたという。

 トワイライトエクスプレスは2015年に引退するまで大阪―札幌間を運行し、豪華な内装とサービスで人気を集めた。傷を付けられた2両は、16年の開館当時から展示され、来館者が間近で見学できるよう、柵などは設置されていなかった。

 傷のついた部分は職員が研磨剤を使って処置し、一部は黒いビニールで覆っている。博物館では、これまでも車両に傷をつけられるケースがあったといい、城市孝志副館長は「歴史的に大変貴重な史料を傷つけられるのは非常に残念。節度を守って楽しんでもらいたい」と呼びかけている。

 

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