犯罪トピックス

電話詐欺被害1億4600万円 熊本の2高齢者 警官や金融庁職員装い 熊本県

カテゴリー:
特殊詐欺
都道府県:
熊本県

2025年4月9日付 読売新聞西部朝刊12版・熊南

 熊本県警熊本南署は8日、熊本市内の高齢女性2人が電話で警察官や金融庁職員を名乗る人物から計約1億4600万円をだましとられる詐欺事件が発生したと発表した。同署は「電話でお金の話が出たら、まずは詐欺を疑ってほしい。少しでも不安を感じたら警察や家族に相談を」と注意を呼びかけている。

 発表によると、2月下旬~3月下旬、80歳代の女性方に警視庁の警察官や金融庁職員を名乗る人物から「あなたの口座がマネーロンダリングに使われている。逮捕されないためには一時的に保証金が必要で、後から返金される」という趣旨の電話があった。女性は約20回にわたって計約9900万円を支払ったが、返金されないことを不審に感じて同署に相談したという。

 3月上旬~4月上旬には、千葉県警の警察官などを名乗る人物から70歳代の女性方に電話があり、「捕まえた特殊詐欺の犯人が、共犯としてあなたの名前を言っている。報酬が入っていないかを確認するため、口座のお金を送金してほしい」などと言われた。女性はLINE(ライン)で、警察手帳などの写真が送られたことから信じてしまったという。女性は6回にわたり計約4700万円を送金したが、報道を通じて詐欺を疑い、同署に相談した。  

 県警によると、今年1~3月の特殊詐欺被害の認知件数は38件(被害総額約1億3600万円)。昨年の同時期と比べ、件数・被害額はともに約3倍となっている。

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