2024年5月21日付　読売新聞朝刊13Ｓ版・東葛

　千葉県警千葉南署は２０日、千葉市緑区のアルバイト男性（７３）が電話ｄｅ詐欺で現金約１６００万円をだまし取られたと発表した。

 　同署によると、男性の自宅や携帯電話に３月２５日頃～５月２日、複数回の電話があった。男性は当初、銀行員を名乗る男から証券の購入を勧められ、「購入しないなら名義を貸してください」と持ちかけられた。

 　その後、警察官を名乗る男らから「まだ売り出されていない証券を購入したという事件であなたも被疑者になっています」と架空の事件を伝えられ、「逮捕されると口座は全て凍結されます。銀行口座を開設し、資産を全て振り込んでください」などと指示された。

 　男性はＳＮＳなどで男らと連絡をとり、４月５日と８日、インターネットバンキングのアプリで指定された口座に現金を振り込んだ。今月２日にも振り込みの指示があったが、同様の手口の詐欺被害が増えていると銀行から男性に連絡があり、被害が判明した。