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2023年12月30日付 読売新聞朝刊13版・山形
山形県警捜査2課などは29日、村山地域に住む70歳代の無職男性が、SNSを通じたうその投資話で約7558万円をだまし取られる詐欺被害に遭ったと発表した。同様の手口による県内の詐欺被害額としては、記録をまとめている2021年以降で最大という。
発表によると、男性は9月下旬頃、SNS上の投資に関する広告を通じて知り合った相手から、実在する投資運用会社の「サービスマネジャー」を名乗る人物を紹介された。その人物から「当社は世界で最も人気があり、豊富な取引商品を持っている」などと、FX(外国為替証拠金)取引に誘われたという。
利用を指示されたアプリ上では利益が出ていたことから、男性は相手を信用。12月上旬までに約10万~1000万円を計23回にわたり、指定された複数の銀行口座に送金した。男性が利益を現金にしようとしたところ、逆に多額の現金を要求されたため不審に思い、28日に被害届を出した。
同課によると、SNSなどを通じた詐欺の県内の被害額は今年、29日現在で計約4億2188万円と、最多だった2021年1年間の約1億1000万円の約4倍に上っている。恋愛感情を利用して現金をだまし取る「ロマンス詐欺」から、架空の投資話をもちかける手口へと変化しており、1件当たりの被害額が大きくなる傾向があるという。
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