みんなで守ろう!地域の安全
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愛知県一宮市立神山小学校(一宮市平和)で20日朝、包丁を持った男が校内に侵入した事件は、伊串博校長(59)らの機敏な対応で大事にならずに済んだが、市内の全小中学校に備えられていた「さすまた」も初めて力を発揮した。
男が侵入したのは、児童が集団登校するわずか10分前。目撃した女性教諭の通報を受け、伊串校長と男性教諭2人が玄関に置いてあったさすまたを手に、自転車に乗った男を取り囲み、伊串校長の「行くぞ」の声を合図に三方から一斉にさすまたを突き出して挟むようにし、取り押さえたという。
同市教委によると、市内の学校では、10年前に起きた大阪教育大付属池田小学校の児童殺傷事件をきっかけに、防犯ブザーや防犯スプレーに続いて、2004年度に61の市立小中学校全校に、さすまたを4丁ずつ配備した。
伊串校長は「さすまたは訓練で使ってきたが、その成果が現れた。子どもにとって、学校は一番安全な場所ということを守ることができた」と話した。
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