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YC戸別販売網と日本警察の交番制度についての雑感

2010年02月
執筆 髙嶋光生 全国読売防犯協力会参与

読売新聞社にお世話になって、10か月が過ぎました。読売新聞販売店(以下「YC」と略称)の販売網と警察の交番制度というものを見ると、どちらも全国組 織で全国津津浦浦まで組織され、規模的にも社会的役割においても似ているところがあるように思ったので、私見ながら思いのままに述べてみたいと思います。

新聞といえば、記者と「配達員さん」、警察といえば、刑事と「お巡りさん」というのが代表的なイメージで、戸別配達と地域の交番を想像します。そういう中 で「配達員さん」と「お巡りさん」はどちらも地域のことについて精通しています。どちらも大変な仕事であることには間違いありません。

読売新聞の戸別配達は、地域との信頼関係で営業しているところが大であります。地域の名士が専売店の店主となったことを考えればよく分かると思います。一 方、日本警察の治安の良さは、交番制度にあるといってもよいと思います。交番は地域に密着した活動を行い、地域住民の細かいところまで把握するためのパト ロールや巡回連絡を行っています。そして犯罪・交通等の情報を地域に発信すると同時に住民の要望を把握し警察という組織に乗せ、犯罪の防止・捜査に役立た せています。つまり、交番は地域住民の安心の拠りどころとなっています。

と ころで、新聞配達といえば、営利目的とはいえ配達という仕事を通じて地域の状況を把握する立場にあります。そして、その目と耳は「お巡りさん」のパロール 活動にも匹敵しています。場合によっては、警察のパトロールより広い範囲をくまなく回っているといえます。それもほぼ毎日決まった時間にバイク等で走りま す。「配達員さん」は、配達以外にも継続契約の依頼、古紙回収、苦情対応、読者とのコミュニケーションづくり等のため、読者の訪問活動をしている人もいま す。そういう活動が、いつしか地域に対する愛着となって、地域のためにという意識が生じてきます。不審者を見た場合の「110番通報」、溺れている人を発 見した場合の「人命救助」というものもそのあらわれではないでしょうか。

交番の勤務体制は、24時間勤務で住民が寝静まる就寝時間帯も活動しています。有事即応体制というものです。一方、YCの配達員も地域の人がまだ就寝して いる早朝から配達を行っています。有事即応体制とはいきませんが、それに近いものを持っています。配達を通じて地域の治安状況を見ています。住民が働かな い時間帯にも働いているという共通点があります。

「配達員さん」も「お巡りさん」も寝起きの睡魔や冬の寒さ、夏の暑さに耐えながら、ただただ寡黙に任務を全うしなければなりません。「忍の一事は衆妙の門」(耐え忍ぶこしができれば、どんなことも成し遂げられる)という教えがありますが、まさにその通りではないでしょうか。そういう意味において、社会の一員としての評価は高いと思います。

戸別配達制度には、交番制度までの治安効果があるとは言えませんが、YCの「あかり」は、交番の「赤い門灯」に似たものがあり、「110番の家」としても 住民の心の拠りどころとなっていると思います。その「あかり」が、更に治安維持の一翼を担っていけるように願うのは私だけでしょうか。

最近は全国読売防犯協力会の活動も活発となり、交番とYCの距離感が縮まってきているように思います。私の役目は、この距離感を更に縮めることであると思っています。治安維持の一翼となる。それは、「世のため人のため」です。この制度はどちらも長く存続して頂きたいと思うのは私だけではなく、住民も同じではないでしょうか。

◎ 1874年(明治 7年)東京警視庁が設立 川路利良大警視就任 [交番所]設立
〇 1881年(明治14年)「交番所」を「派出所」と改称
〇 1888年(明治21年)全国に「派出所」が配置、同時に「駐在所」設立
〇 1994年(平成 6年)「派出所」を「交番」(KOBAN)に改称

◎ 全国で約6、200箇所の交番と約49、800人の交番勤務員
(平成19年4月現在~警察庁資料より)

◎ 全国の7、855軒の販売店(うち専売店4、330) 96、645人の専売従業員
(平成19年7月現在~読売新聞内部資料より)

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