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ぼうはん日本

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日本最北の駐在所

2012年01月取材

四方を海に囲まれた北海道の地図を見ると、最北端部に稚内市があります。同市は、札幌市から北方向へ約310キロ。広い北海道を北へ縦断するJR宗谷線の終着駅の稚内へは、札幌から特急で約5時間かかります。人口は約38,000人です。

北海道警察旭川方面稚内警察署は、この稚内市を含めた周辺1市3町1村の治安を担っています。管轄範囲は、観光地としても名高い利尻島、礼文島も含め極め て広大。特に、冬期間は、雪と突風で厳しい環境におかれます。駐在所も14か所あり、全道警察署の中でもこの数は目立って多いといいます。

 

日本最北の警察官駐在所といわれる宗谷岬警察官駐在所も、その一つで、稚内市内中心部にある稚内警察署から、さらに北東方向へ約30キロ、定期路線バスで約1時間のところにあります。

宗谷岬で一般に知られているのは、「日本最北端の地」と記された石碑をはじめ、「間宮林蔵の立像」、大韓航空機墜落事件の「祈りの塔」、北海道の牛乳生産量100万トン突破を記念する「あけぼの像」などがあります。


【写真は最北端に迫り来る流氷】

 

また、好天の時には、宗谷海峡をはさんで約43キロ北方にあるロシア・サハリン州の島の一部と白い建物様の遠景が望め、日本最北の地を印象づけます。

   

【写真は4年ぶりに接岸した流氷】 2012年2月27日撮影

「宗谷岬駐在所」は、30年近く経つ古い建物で、当時は観光地ということや雪や突風を避けるためか、屋根が片流れのモダンな形に設計されています。

現在の勤務員は、平成23年4月に道内一番の大規模警察署の札幌方面中央警察署から転勤してきた河村秀樹所長です。「日本最北の駐在所で勤務できる警察官は自分一人であり、誇りに思う」と抱負を語ります。特に、冬期間は厳しい環境下におかれる同駐在所の活動を追いました。

○地吹雪で道路が寸断、過酷な交通事情

冬期は、宗谷海峡からの浜風で雪が下方から吹き上げる状態になり、地吹雪などで道路に吹き溜まりができ、一寸先が見えなくなる時もあるそうです。

そのため、市道などは冬期間通行止めになり、稚内から海岸沿いに走る国道238号線が唯一の流通路となることから、間断ない除雪で交通を止めない体制がとられています。

河村所長は「気候が厳しい分だけ子どもの通学や、お年寄りの外出が交通事故につながる危険性が高い。子どもの登下校時の見守りやお年寄りへの声かけをして、1件でも交通事故を減少させたい」と意欲的です。

写真は地吹雪で視界が閉ざされる宗谷岬地区中心街

○安心して生活できる日本最北端の地をめざして

管内には、漁業主体の約160世帯400人が居住、地域住民全員の携帯電話に駐在所の電話番号を登録してもらうなど、住民とのふれあいを常に大切にし、情報の共有を図っています。

地域ぐるみの安全行事の企画やイベントでは、安心して生活できる地域防犯の向上を目指して住民と共同して取り組んでいます。

各家庭を訪問しての指導連絡や街頭パトロールを通じての防犯活動、月1回発行するミニ広報紙や随時発行する事件速報で被害防止を呼びかけるなど、地域安全 情報の発信地としての駐在所を目指しています。「振り込め詐欺など家の中でも犯罪被害に遭う時代だ。お年寄りが多い地域なので、とにかく姿を見せ安心して 生活できる日本最北端の駐在所でありたい」と河村所長は話します。

 

○観光客の安全を願ってきめ細な対応

観光客は、多いときに1日1,000人前後が訪れるそうです。しかし、昨年(2011年)は東日本大震災の影響もあり、かなり少なかったようです。観光シーズンになると、観光地での車中泊や公園での野宿も見られます。「観光客が事故なく、無事に観光ができるように声かけをし、安心感を与えることが大切」 と河村所長は強調します。

写真は駐在所前で地域住民と河村所長(右端)

写真は地吹雪でかすむ駐在所

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