読売新聞の記事より
■懸賞論文「地域社会の安全をいかに守るか」 最優秀 大学生鈴木さん(12年01月)
○「地域社会の安全をいかに守るか」をテーマに、財団法人・公共政策調査会と警察大学校警察政策研究センターが募集した懸賞論文(警察庁、読売新聞社、社会安全研究財団後援)の入選作品が決まった。71編の応募作の中から、最優秀賞に選ばれた慶応大3年の鈴木あいさん(21)(千葉市)の論文の要約と、選考委員による作品の講評を紹介する。授賞式は17日、東京都千代田区のホテル「グランドアーク半蔵門」で開かれ、最優秀賞、優秀賞の受賞者には読売新聞社賞が贈られる。
■要約
学校での犯罪では不審者侵入が課題となっている。防犯設備に莫大(ばくだい)な費用をかける学校もあるが、こうした「要塞化」は全校が行えるものではなく、生徒への負の影響も懸念される。学校警備予算を削減する自治体もある中、比較的安価で実現可能な防犯対策を提言したい。
まず、犯行に都合の悪い状況を作り出す「犯罪機会論」の考え方から、犯罪者の力が及ばない「領域性」を高めるため校門の施錠を求めたい。「開かれた学校づくり」に反するという見方もあるだろうが、住民との交流等を通して学校の開放は十分可能と考えられる。
催涙スプレーとさすまたは安価で、児童に圧迫感を与えない防犯用具として有効だ。犯罪者の行動が把握できる「監視性」を高めるため防犯カメラも有用だが、頼ってしまっては当事者意識が低下する恐れがある。このため、「安全科」の授業も提言したい。2001年に児童殺傷事件が起きた大阪教育大付属池田小では全学年で実施しており、町中の緊急通報装置の使い方などを教わっている。不審者対応訓練も有効で、教職員、生徒に警戒心を持たせることができる。
学校の防犯はハード面の対策やマニュアルだけでは不十分で、教職員の判断力や生徒の防犯意識がカギとなる。ソフト面を重視した対策を講じるべきである。
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(2012年1月13日読売新聞朝刊から抜粋)
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